予備試験、そしてその先にある司法試験。
それは、法律系資格の最高峰と呼ばれる難易度であり、試験対策も困難を極めます。
そのため、試験対策で選ぶ基本書・演習書を間違えてしまうと、勉強効率を大きく引き下げてしまい、合格のチャンスが遠のいてしまいます。
そこで今回は、司法試験・予備試験の対策としてオススメな基本書・演習書を、科目別に厳選して紹介したいと思います。
予備試験・司法試験の基本書と演習書
司法試験・予備試験対策として用いられる書籍として、基本書と演習書の2種類の教材があります。
それらを用途によって使い分けることで、効率的に学習を進められるのです。
ではまず、基本書と演習書の違いについて解説します。
基本書とは
基本書とは、法律の学者によって書かれた法律の専門書のことです。
大学の講義で「教科書」としてよく用いられます。
基本書のメリットとしては、以下の通り。
・法律の全体像を正確に理解できる。
・学習でつまづいた際の「辞書」的な役割を担える。
ただ、予備試験/司法試験対策以上の内容が一部含まれているため、基本書のみでの対策は避けた方が良いでしょう。
演習書とは?
演習書とは、学者が具体的な設例に対して解説を加えた本のことです。
基本書で身につけた知識をアウトプットする役割として用いられます。
演習書のメリットとしては、以下の通り。
・設例ベースで書かれているため、より深い内容まで学べる。
・学者が書いているため、内容が正確
ただ、インプットが無い状態だと解答の流れを理解するのが難しいため、基本書でのインプットと併用して使用するのが良いでしょう。
憲法のおすすめ基本書・演習書
ここからは、憲法の司法試験・予備試験対策にオススメな基本書・演習書を紹介します。
基本書・演習書選びは試験勉強の効率を大きく左右するため、自分に合った物を選ぶのが重要です。
・基礎から試験対策がしたいのか。
・基礎は出来ているから、実践的な演習を積みたいのか。
・迷った時に参考になる辞書的なものが欲しいのか。・・・
今の自分の実力に合った基本書・演習書を見つけ、効率的に試験対策を進めましょう。
憲法のおすすめ基本書2選・演習書3選
芦部憲法
こんな方におすすめ
①憲法学基本書の定番の1冊。
②この1冊で憲法学の基本書は必要十分の内容が詰まっている。
ここが難しい!
①行間を読めと言われる芦部憲法。憲法が苦手な方には向いていない書籍といいます。
②以前ほど、芦部憲法が必読という状況ではなくなりました。
基本憲法Ⅰ
こんな方におすすめ
①まずは憲法を広く浅く学びたい方。
②具体例をイメージしながら勉強を進めたい方
最近では、芦部憲法ではなく基本憲法を基本書や副読書に指定する予備校が増えてきました。
著者のお一人である伊藤建先生は、BEXAで動画授業を出されていたり、YouTubeで動画を出されていますので、憲法を得意にしたいという方は、こちらも合わせて検討されることをおすすめいたします。
憲法ガールシリーズ
こんな方におすすめ
①登場人物たちのやり取りを通して勉強でき、憲法が苦手な方でも過去問演習を進められる。
②カジュアルな表紙だが、過去問解説を中心とする内容はかなり高水準で、答案作成の方法がしっかり学びたい方。
判例から考える憲法
こんな方におすすめ
①憲法を一通り勉強し終わり、論文演習を本格的に始めたい方。
②判例を用いた憲法答案の仕方が知りたい方。
予備試験/司法試験ともに、重要判例を組み合わせたような問題が出題されている傾向にあります。
また司法試験では判例の内容を前提に、論を展開するように求める設問もあります。
判例をベースとした答案作成の方法論を強化したい方におすすめです。
憲法が得意な方で更に演習をしたい方向け
事例問題から考える憲法
法学教室の連載を書籍にした1冊です。
下級審判例などをベースに難易度の高い議論、最先端の議論を行っています。
このレベルが理解できれば、予備試験のみならず司法試験でも十分対応可能です。
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